賃上げ継続のカギは“価格戦略”　すかいらーくHD 谷会長【未公開インタビュー】（2024年2月26日）　#WBS

Summary

このインタビューでは、スカイラークの谷氏が同社が行った大規模な賃上げの背景について説明しています。賃上げの主な理由は、組合員の生活水準を守ることと、日本経済の高循環を実現するためだと述べられています。また、DXの推進やコスト削減が賃上げを可能にした要因であり、顧客の消費行動の変化も影響しているとのことです。主力商品の値下げや業態開発により、客数や客単価の向上が図られていると説明され、今後も賃上げを続ける必要性が強調されています。

Takeaways

• 📈 スカイラークは大規模な賃上げを実施し、その背景には実質賃金の目減りを防ぎ、生活水準を守る目的がある。
• 🌐 賃上げは日本経済の成長を促進し、グローバルな水準に近づけるための重要なステップと位置づけられている。
• 💼 スカイラークの賃上げは、デフレ脱却と経済の好循環を実現するための初めの一歩と捉えられている。
• 📉 昨年は飲食業界全体で値上げが多かったが、スカイラークは主力商品の値下げ戦略を取り、その結果、客数が増加した。
• 🤖 DX推進（ロボット、セルフレジ、キャッシュレス決済など）と従業員教育の強化が賃上げを実現する原動力となっている。
• 🧑‍🤝‍🧑 主力商品の値下げにより、複数の商品を一緒に注文する客が増えたことで、結果的に客単価が上昇している。
• 🍽️ 顧客は外食を楽しむため、複数の品を注文し、豊かな食体験を求めている傾向が強まっている。
• 🧑‍💼 スカイラークは、ライフスタイルに合わせた業態開発を進め、消費者の満足度を高める戦略を取っている。
• 📊 店舗ごとの運営改善と生産性向上により、コスト削減と利益創出が進んでいる。
• 💰 賃上げは今後も続ける必要があり、それに伴う価格見直しも視野に入れている。

Q & A

1. スカイラークが大規模な賃上げに踏み切った背景は何ですか？

2つの理由があります。1つは、実質賃金が目減りしている中で組合員の生活水準を守るためです。もう1つは、日本経済の好循環を実現するために、スカイラークが果たすべき責任を全うしようという観点から賃上げに踏み切りました。

2. デフレ脱却の時期と賃上げは関係していますか？

はい、関係しています。長年続いたデフレ脱却の時期にあり、賃上げは日本の経済の回復や好循環を促進するための一環とされています。

3. ガストが主力商品の値下げを行った効果はどうでしたか？

客数が増え、同時に客単価も上がりました。お客様は外食を楽しむライフスタイルの中で、いくつかの商品を注文し、結果的に客単価が上昇しました。

4. 主力商品の値下げで客単価を維持、または上昇させるための工夫は何ですか？

主力商品にふさわしいサイドディッシュや付け合わせを充実させることで、お客様が一緒に多くの品数を注文するようになりました。注文の傾向を分析し、それに基づいたメニューを提供することで、客単価が上昇しています。

5. 最近の消費者の消費行動や消費マインドにはどのような変化がありますか？

ライフスタイルは大きく変わっています。消費者はお金の使い方に慎重ですが、自分が満足できる価値があると感じれば、家族と一緒に楽しむためにお金を使う傾向が強まっています。

6. スカイラークの大規模な賃上げは、今後も続くと考えていますか？

はい、今回の賃上げは今年だけでなく、来年以降も続ける必要があると考えています。これは、日本のグローバルな価格水準に見合った賃上げを目指す長期的な戦略の一環です。

7. DX（デジタルトランスフォーメーション）が賃上げにどう貢献しましたか？

ロボットやセルフレジ、テーブル端末でのオーダー、キャッシュレス決済などのDXを推進した結果、生産性が向上し、それが賃上げを実現するための基盤となりました。

8. DXの他に賃上げを可能にした要因は何ですか？

店舗運営中心の経営にシフトし、社員の研修や教育に力を入れてきたことが賃上げの背景にあります。また、コスト削減による利益の確保も大きな要因です。

9. コロナ禍がスカイラークの経営に与えた影響は何ですか？

コロナ禍で消費者は外出や旅行を控え、お金の使い方に慎重になりました。その中で、外食を楽しむ新たなライフスタイルが定着し、スカイラークはそれに合わせた業態開発やサービス提供を行っています。

10. 賃上げが企業の成長にどう結びつくと考えていますか？

賃上げは、店舗ごとの運営レベルを向上させ、結果として企業全体の生産性と成長を促進すると考えています。また、消費者に豊かさと満足感を提供することが、企業の成長につながるとしています。